NEDOロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト
国際ロボット展公開シンポジウム
概要
2017年度から開始されたNEDOロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト(委託事業、補助事業は2015年度~)では、未活用領域へのロボット導入を目指して、プラットフォーム化・OSS(オープンソースソフトウェア)活用による導入コスト・工数削減を目標として研究開発を進めてきました。本シンポジウムでは、本プロジェクトのこれまでの成果を紹介するとともに、未活用領域へのロボット導入時の課題や方策および今後の事業化計画について紹介するとともに、OSSを活用したロボットビジネス展開・課題についても議論します。
- 日時:2019年12月20日 13:30-16:10
- 場所:東京ビッグサイト 南ホール 2F会議室B
- 参加費:無料
プログラム
13:30-13:50 開会挨拶・プロジェクトの概要について [発表資料]
安藤 慶昭(産業技術総合研究所・プロジェクトリーダ [ソフトウェアG])
三品産業(食品、医薬品、化粧品)や一般製造現場、物流や店舗監視など、ロボット未活用領域への導入促進を目指し開始された「NEDOロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」について、プロジェクトの基本計画、運営方針および全体の成果の概要について紹介する。また、ソフトウェアコンソーシアムにおけるOSS活用に関する取り組みについても言及する。
13:50-14:00 ソフトウェアコンソーシアムにおける安全に関する取組 [発表資料]
櫛引 豪(JQA [ソフトウェアG:産総研・東大・TORK・eSOL・JQA])
本プロジェクトでは、共通ソフトウェアの開発と整備と、ロボットシステムの安全設計を支援することを目的として、ソフトウェア開発グループが組織されている。共通基盤ソフトウェアの研究開発と安全設計支援に関する取り組みを紹介する。
<移動分野>移動分野>
14:00-14:20 汎用自律走行ロボットプラットフォーム普及に向けて/iRex統合デモについて [発表資料]
山本 大介(株式会社東芝 [東芝G])
移動ロボットは無人物流倉庫のAGV等、利用は拡大しているが、人共存環境での自律移動の普及には至っていない。我々は、物流、店舗の現場で、それぞれの要求を満たす走行ユニットを開発、実証することで、汎用性の高い汎用自律走行プラットフォームを開発している。そして、自律移動ロボットの共通機能を抽出、そのインタフェースの標準化を目指している。これにより移動ロボット自体と、運行管理等を担う上位システムを分けて開発することが可能となる。その概要について発表する。また、国際ロボット展において公開中の東芝、パナソニック、THK・セックの統合デモの意図・内容について説明する。
14:20-14:35 自律移動技術のプラットフォーム化に向けた取組み [発表資料]
安藤 健(パナソニック株式会社 [パナソニックG])
人手不足を背景としてモノやヒトを目的地まで届けるということに対する自動化ニーズが高まっている。弊社では、病院内で薬剤を自動搬送するロボットHOSPIなど、数多くの屋内搬送自動化に関する取組みをおこなってきた。本発表ではこれまでの取組み成果をもとにしながら進めてきた自律移動技術のモジュール化、プラットフォーム化について報告を行う。
14:35-14:45 休憩
<マニピュレーション分野>
14:45-15:00 ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクトへの川崎重工業の取り組みについて [発表資料]
亀山 篤(川崎重工業株式会社 [川崎重工G])
ロボット未活用領域へのロボット化の必要性が高まっている。そこで、未活用領域の一つである食品産業に対して、弊社で実施している協働ロボットであるduAroとROSを使用した導入実証について説明する。
15:00-15:15 人型多能工ロボットとロボットタスクインテグレーションテーブル(RIT)によるセル生産システムプラットフォームの開発 [発表資料]
宮森 剛(カワダロボティクス株式会社 [カワダロボティクスG])
ロボットタスクインテグレーションテーブル(RIT)と呼ぶ周辺機器連携のための基幹モジュール及び人型多能工ロボットから構成されたセル生産システムプラットフォームを開発した。ビジョン機能を活用した設置自由度の拡大、世界標準ミドルウエアの活用及びハードウェアの標準化によりロボットと周辺装置との連携システムの設計労力・コスト・時間の大幅低減化、およびシステム拡張対応を特長とする。
15:15-15:30 次世代FMSに向けたオープンハードプラットフォーム開発 [発表資料]
石川 貴雄(富士ソフト株式会社 [富士ソフト・日本電産グループG])
製造ライン変更時にも再利用しやすい「産業用オープンプラットフォーム」を開発することで、運用コストも削減し、多品種少量生産に対応した次世代FMS(フレキシブル生産システム)の実現を目指すことのできる汎用的で協調制御を容易にする仕組みを実現する。オープン化としてROSに対応し、システムとしてハードウェアの種類、メーカー問わず、制御が可能となる。このプラットフォームを使用し、本開発ではマテハン作業のI/Fを整備することで、ソフトウェアの作り直す箇所が少なくなり、工数・コスト削減が可能となる。また今後は他作業への応用を進めていく。
<サービス・デバイス分野>
15:30-15:45 3D視覚カメラによるロボットビジョンプラットフォーム「RoVI」とビジュアルティーチングアプリケーション [発表資料]
原田 寛(株式会社YOODS [YOODS G])
我々はNEDOプロジェクト「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」においてロボットのプラットフォーム化をキーコンセプトとしてロボットビジョンプラットフォームの実現を目指して開発を行っている。その中で、ロボットの目として利用できる3Dビジョンプラットフォームを実現してきた。このプラットフォームは高精度3Dステレオカメラと、ROS上で動作する一連のソフトウェア群からなり、その一つの完成系として「ビジュアルティーチング」をここに示す。
15:45-16:00 人と共働して軽作業をするロボットプラットフォームの開発 [発表資料]
大原 賢一(名城大学 [セック・THK・名城大学G])
レストランやコンビニエンスストア、小売店舗など、サービス分野のロボット未活用領域において、人と共働して軽作業をするロボットプラットフォームの概要および、実証実験の様子を紹介する。