VMware による NEDO ROSイメージの起動

NEDO特別講座で提供している起動可能なROS入りUbuntu LinuxのISOイメージ (NEDO ROSイメージと呼びます) は、DVD-Rなどに書き込んでLive DVD (HDDに インストールせずに利用する形態のDVD)として利用するものですが、仮想マ シンを利用することで、WindowsやMac上でUbuntu Linuxを起動することがで きます。講習会では、TV会議システムを利用しますので、TV会議システムは Windows上で動作させたまま、仮想マシン上でROS入りUbuntu Linuxを動作さ せることをお勧めします。

1. VMware Workstation Player

VMware Workstation Player (以下VMware Playerと略します) は、VMware社 から販売されている仮想化ソフトウェアの一つです。VMware Playerは、非 商用利用に限って無償で利用することができます。Windows上でROSがインス トールされたNEDO ROSイメージを起動する方法としては一番おすすめの方法で す。以下では、VMware PlayerをWindows PCにインストールして、VMware Player上でNEDO ROSイメージを起動する方法を説明します。なお、すでに VMwareをお持ちの場合は、改めてVMware Playerをダウンロード・インス トールする必要はありません。有償のVMware Workstationを代わりに利用す ることができます。

1.1. VMware Workstation Player のダウンロード

WMware Workstation Playerは以下のページからダウンロードできます。 Windows用とLinux用があります。


クリックするとダウンロードページに飛びます


左上の「無償ダウンロード」ボタンを押すと以下のページに飛びます。


クリックするとダウンロードページに飛びます


ここからVMware Workstation Player をダウンロードしてください。 2023年2月現在のバージョンは 16.2.5 です。

1.2. VMware Workstation Player のインストール

Windowsでのインストール方法を説明します。ダウンロードしたインストー ラを起動すると、以下のような画面が現れてインストールが開始されます。



特に注意する点はなく、指示通りに進めるとインストールは完了します。

2. ISOイメージのダウンロードと確認

2.1. ISOイメージのダウンロード

次に、以下のURLからNEDO ROSイメージのISOイメージをダウンロードします。

ダウンロード後、ファイルサイズが上記と同じになっているか確認してみて ください。ファイルサイズが同じであればたいていの場合は問題なくダウン ロードできています。上記のMD5 SUMというのはファイルのハッシュ値で す。もし、VMwareでうまく起動できない場合は、次の方法でファイルが正し くダウンロードできているか確認することもできます。

2.2. MD5 SUM の確認の仕方

サイズが大きいファイルをダウンロードした場合、まれにファイルが破損してい る場合があります。もし、うまく起動しない場合は、以下の方法でファイルに誤 りがないかご確認ください。

Windowsの場合は、エクスプローラーでISOファイルをダウンロードしたフォ ルダを開きます。エクスプローラのアドレスバーに cmd と入力して Enterを押してください。



そうすると、そのフォルダの位置でコマンドプロンプトが開きます。次に、 以下のコマンドを入力します。

C:\temp>certutil -hashfile ubuntu-18.04.6-nedo-desktop-amd64_mycobot.iso MD5

MD5 SUMを計算するのには数分程度時間がかかります。しばらくすると、 以下のような表示とともに、MD5 SUMが出力されます。


クリックすると拡大します


出力されたMD5 SUMの値が、上記の値と同じか確認してください。MD5 SUMの 値が異なる場合は、ファイルが壊れていますので破棄して再度ダウンロード してください。

3. VMware仮想マシンの作成と起動確認

ダウンロードしたISOイメージは、Live CDになっていますので、HDDにインス トールせずに使用することもできます。あるいは、HDDにインストールして、恒 久的に使用することもできます。HDDにインストールした方が起動スピードなど は若干速くなります。

ここでは、HDDにインストールしない場合を説明します。HDDにインストールする 場合は、次の節に飛んでください。

3.1. VMware 仮想マシンの作成 (HDDにインストールしない場合)

VMware Player を起動します。スタートメニューから VMware Workstation 16 Playerを起動するか、スタートメニュー横の検索窓で vmware などと入力する と、候補に VMware Workstation 16 Playerが現れますので、クリックして起動 します。



以下のようなVMwareの画面が出ますので、右側の 「新規仮想マシンの作成(N)」 をクリックして、新規の仮想マシンを作成します。



新規仮想マシン作成ウィザードが表示されますので、あとでOSをインストール をチェックし次に進みます。



ゲストOSに Linux、バージョンに Ubuntu 64ビット が選択されていることを確認して次に進みます。



「次に」 ボタンをクリックすると、以下のように仮想ディスクサイズ を尋ねてきます。今回はLive CDイメージを利用するので、ディスクは使用 しませんが、デフォルトのままにして次に進みます。



「次に」 ボタンをクリックすると、以下のように準備完了と表示され ますが、ここで、ハードウェアを少しカスタマイズしておきます。 「ハードウェアをカスタマイズ(C)…」 をクリックします。



すると、以下のように仮想マシンをカスタマイズする画面が表示されます。



ここで、メモリを可能であれば 4GB 程度に増やしておきます。ホスト側 (今 使っている)PCのメモリに余裕があれば(16GB以上)、8GBに増やしてもよいで しょう。逆に、ホスト側のメモリに余裕がない(4GBしか装着していないな ど)場合は、2GBのままにしておいてください。ただ、この場合、VMwareの動 作が遅くなる可能性がありますので、できるだけスペックに余裕のあるPCを 使った方がよいでしょう。

3.1.1. NEDO ROSイメージの起動

設定を保存し、新規仮想マシン作成ウィザードの完了ボタンを押すと、一旦以下 のメニュー画面が表示されます。



ここで、左のメニューから先ほど作成した仮想マシンを選択し、右下の 「仮想マシン設定の編集(D)」 をクリックします。

仮想マシン設定画面で、CD/DVD(SATA) を選択、ISOイメージファイルを使 用する(M) を選択、参照(B)… ボタンをおして、先ほどダウンロードし たISOイメージを選択します。OKを押して、メインメニュー画面に戻ります。



仮想マシンの起動を押すと、仮想マシンが起動します。順に以下のような画 面が表示されます。起動には多少時間がかかりますので待ちます。途中 Vmware Toolsのインストールを促されますが、無視してください。(「通 知しない」ボタンをクリック)







最終的に以下のような画面が表示されます。 左側のリストの下の方に 「日本語」 がありますので、 選択し、「Ubuntuを試す」 をクリックしてください。



その後、Ubuntuへようこそ という画面が表示されますので、 上部メニューの Ubuntuへようこそ から 終了 を選択します。



以下のUbuntu のデスクトップ画面が表示されたら準備完了です。



3.2. VMware 仮想マシンの作成 (HDDにインストールする場合)

VMware Player を起動します。スタートメニューから VMware Workstation 16 Playerを起動するか、スタートメニュー横の検索窓で vmware などと入力する と、候補に VMware Workstation 16 Playerが現れますので、クリックして起動 します。



以下のようなVMwareの画面が出ますので、右側の 「新規仮想マシンの作成(N)」 をクリックして、新規の仮想マシンを作成します。



  • インストーラディスクイメージファイル(M)(iso): をクリックし
  • 「参照(R)」 ボタンをクリックし、先ほどダウンロードした iso イメージファイルを選択します。



すると以下のような画面になります。

  • フルネーム: tork
  • ユーザー名: tork
  • パスワード: password
  • 確認: password

と入力して次に進みます。



「次に」 ボタンをクリックし、仮想マシン名を付けます。マシン名は 何でも結構ですが、ここでは、 “NEDO講座ROSイメージ”という名前にして おきます。



「次に」 ボタンをクリックすると、以下のように仮想ディスクサイズ を尋ねてきます。今回はLive CDイメージを利用するので、ディスクは使用 しませんが、デフォルトのままにして次に進みます。



「次に」 ボタンをクリックすると、以下のように準備完了と表示され ますが、ここで、ハードウェアを少しカスタマイズしておきます。 「ハードウェアをカスタマイズ(C)…」 をクリックします。



すると、以下のように仮想マシンをカスタマイズする画面が表示されます。



ここで、メモリを可能であれば 4GB 程度に増やしておきます。ホスト側 (今 使っている)PCのメモリに余裕があれば(16GB以上)、8GBに増やしてもよいで しょう。逆に、ホスト側のメモリに余裕がない(4GBしか装着していないな ど)場合は、2GBのままにしておいてください。ただ、この場合、VMwareの動 作が遅くなる可能性がありますので、できるだけスペックに余裕のあるPCを 使った方がよいでしょう。

次に進むと、以下のようなインストール画面が表示されインストールが開始されます。



インストールにはしばらく時間がかかります。インストール終了後は、再起動してOSが起動することを確認してください。

3.2.1. NEDO ROSイメージの起動

仮想マシンの起動を押すと、仮想マシンが起動します。順に以下のような画 面が表示されます。起動には多少時間がかかりますので待ちます。途中 Vmware Toolsのインストールを促されますが、無視してください。(「通 知しない」ボタンをクリック)





最終的に以下のような画面が表示されます。以下のUbuntu のデスクトップ画面が表示されたら準備完了です。(メニューは英語かもしれません。)



4. その他の仮想マシンプラットフォーム

VMware の代わりに利用できる仮想マシンプラットフォームを紹介します。 これらの仮想マシンプラットフォームを利用してもISOイメージを起動して 講習会にて利用することができます。

利用の仕方は上述のVMwareとほぼ同じで、

  1. 仮想マシンプラットフォームダウンロード
  2. 仮想マシンプラットフォームインストール
  3. ISOイメージダウンロード
  4. 仮想マシンを新規に1つ作成
  5. 仮想マシンのCDドライブにISOファイルを割り当て
  6. 起動して利用

という手順となりますので、適宜それぞれの環境で読み替えて行ってみてください。

4.1. VirtualBox

VirtalBoxはOracleが無償で公開している仮想マシンプラットフォームです。 Windowsだけでなく、MacOS、Linuxの様々なディストリビューション等、 多くの環境で動作させることができます。

VirtualBoxはMacOS上でも動作しますが、こちらで試した結果、ISOイメージ を起動してもかなり動作が重く、操作に支障があるレベルでした。マシンス ペックによってはスムーズに動作する可能性がありますが、その場合は、次 のParallels Desktopの14日間のトライアル版を利用することをお勧めしま す。

4.2. Parallels Desktop

Parallels Desktopは Parallels社が販売しているMacOS専用の仮想マシンプ ラットフォームです。Parallelsには14日間の無償トライアルプログラムが 用意されているので、講習会のために一次的に利用することができます。

なお、Apple M1チップを搭載したMacBook Pro, MacBook Air, Mac miniでは 動作しませんのでご注意ください。